愛され女子の作り方

ありのままの自分=愛され女子への近道。でも、ありのままって?ダイエット、美容、健康、心理など、私なりの「ありのまま」を追究していきます。

BMIはあてにならない

BMIは体重と身長のバランスを示す指標として言われていますが、実はこれ、個人の体型チェックのために作られたものではないんです。
WHOや厚生労働省も指針に使っていますが、なぜ採用されたかと言うと、きっかけは20世紀初頭に死体の身長と体重、死亡リスクを記載した保険会社の表が「わかりやすく見えたから」です。

 

そうです。死体です。

間違った情報を発信している!と思われたら困るので、少し遠回りですが、BMIの歴史からお話しします。

 1832年、ベルギー人の数学家アドルフ・ケトレーが「標準的な人とは数学的になんぞや」を追求するうちに、たどりついたのがBMIです。
それまで、身長と体重は比例する(身長が1センチ増えれば体重は1キロ増えるとか、1割高くなれば1割重くなるとか)と言われていましたが、彼は数百人のデータを解析するうちに体重は身長の二乗と比して増えることに気が付きました。

しかし、彼のこの発見はまったく注目されず、数十年がたちました。

20世紀初頭、より効率的に生命保険のリスクを把握したい思った生命保険会社が「死んだ人の体を解析してみたら何かわかるのかも!」と加入者のデータをもとに計算したところ、脂肪量が多い加入者のほうが標準的な体型の加入者よりも死亡率が高いことに気づきました。

しかし、脂肪が多いかどうか調べる方法は、キャリバー式や水中体重測定法といった、測定者の技量に左右されるものや、特殊な設備が必要な測定方法しかなかったのです。これを保険加入者に義務付けるのは無理です。
そこで保険会社が着目したのがケトレーの計算式だったのです。

保険加入者の死亡率をもとに、リスク強度が計算され、ケトレーの計算式をあてはめ、今のBMIという形が出来上がりました。BMIが高い加入者はハイリスク群として、保険料を計算したり、加入を拒絶することが目的です。

医者も、今まであいまいだった「肥満」の定義が明確になり、非常に使い勝手のいい計算式だ!とBMIに飛びつきました。

 

しかし、本来BMIは一人一人の健康度合いを測るのには向いていません。

人口単位で病気との関連性や栄養価を調べたい場合(疫学調査をしたい場合)はいいのですが、自分のBMIを測るのはとてもばかばかしいです。

BMIの生みの親ともいえるケトレー氏自身もこの計算式は疫学的調査には用いられるが、個人の体型を予測・診断するのには不正確である、という趣旨のことを言っています。なぜなら、論理的でないからです:「体脂肪が異様に多い人は体重も重い」→この逆説は「体重が軽い人は体脂肪が少ない」であって、「体重が重い人は体脂肪が多い」は嘘です。「自転車には車輪が2個ついています」で考えると分かりやすいでしょう。「私は、車輪が2個ついたものを買いました」と言っても、自転車を買ったとは限りません。バイクかもしれないし、手押し車かもしれないし、掃除機かもしれないです)。

2004年以降、欧米では「BMIは医学的にナンセンス」と提唱する人が増えています。つまり、BMIに固執するのは大変遅れていて、意味のないことなのです。
(ただし、BMI30以上で、健康を害しているのにもかかわらず、まったく減量を考えていない人に対する警告としては有効と言われています)

BMIは、あなたが死んでから初めて意味を持ちます。
保険会社や、国の統計上、とても意味ある数字です。
でも、あなた個人のデータとしてではなく「集団のうちの一つのデータ」でしかありません。
生きている間、充実した人生を送れるかどうかは、BMIとあまり関係ありません。

もし、あなたの血圧、心臓や血液が健康ならば、BMIは忘れてください。
特に、BMIが22か、21かで悩む必要もないですし、18.5が美容体重というのも根拠がない、金儲けを目的としたダイエット業界の嘘です。今後、くわしく取り上げていきますが、普通の人がダイエットをすると太る可能性があります。