愛され女子の作り方

ありのままの自分=愛され女子への近道。でも、ありのままって?ダイエット、美容、健康、心理など、私なりの「ありのまま」を追究していきます。

ダイエット論③:上半身痩せの仕組み

まず、上半身痩せについて語る前に、上半身太りとはなんぞやというのを定義しないといけません。

→部分痩せは可能であるか、ということについては過去の記事をご確認ください。

上半身が太っている!と言う人の特徴は以下のいずれかに当てはまると思います:

  • 腕や脚はそんなに太っていないが、おなかだけが異様にぽっこりしている(妊婦みたいなおなか)の人
  • 下半身は細いのに、二の腕、おなか、背中に脂肪と思われるぷよぷよがついている
  • 肩幅と肋骨の幅が広く、上半身が大きく見える
  • おなかに段差ができる、下腹だけ肉が付いている
  • 下半身にも肉はあるが、特に気になるのは上半身の肉である

それぞれ異なる原因で「気になる」状態になっているので、もちろん、それぞれ異なる対処法があります。

 

 

腕や脚はそんなに太っていないが、おなかだけが異様にぽっこりしている(妊婦みたいなおなか)の人

このタイプが一番危険です。なぜなら、「ほかのパーツはそんなに太っていないからあまり自分の体型を気にしない」から、あるいは若い人だと「ほかのパーツがそんなに太っていないのに、ここだけ太っていてすごくいやになる」からです。

ダイエット中の人のほうが深刻

腕や足がそんなに太っていなくて、しかも体重も別に問題ない、むしろ「痩せ」の部類に入る人BMIはあてにならないので、引用するのは非常に不本意ですが、目安として「体重kg÷身長の二乗m2」が21以下)は、逆に痩せすぎが原因でおなかが出ている可能性があります。

どういうことか。

つまり、ダイエットや痩せることに専念しすぎてしまい、適正体重よりも体重を落としているせいで筋肉が不足してしまい、腹筋がなくなってしまうのです。

  1. 胸部は肋骨が内臓を保護している
  2. 肋骨はおなか周りにはない
  3. 筋肉しかおなか周りを支える器官がない
  4. 腹筋が弱まると、おなかの中に入っている臓器が前に飛び出てくる
  5. おなかがぽっこりする

こういう人は、腹筋運動をしても意味がありません。なぜなら、筋肉を作るだけの栄養がないため、どんなに筋トレをしても筋肉は作られない・・・逆に分解されやすくなる恐れがあるからです。

 

より深刻な「痩せているのにおなかぽっこり」の原因はクワシオルコルです。クワシオルコルは、後進国などでよくみられる栄養失調状態に由来する症状で、体重が低いにも関わらず、おなかが膨張し、顔は浮腫んでいる状態です。(栄養不足のために体内の浸透圧が乱れ、いわゆる「むくみ」が全身におこり、おなかの内部でもこのむくみのせいで腹水がたまっている状態です)

後進国でよくみられる、と書きましたが、最近では東京の小学生や中学生でクワシオルコルを発症していると思われる子も見かけます。身長が同級生に比べて小さく、顔がパンパンにむくみ、髪の毛がぽよぽよ(猫っ毛と表現される?)、おなかがぽっこりしています。会話に耳を傾けると、ご飯を抜かした~2キロやせた~というダイエットネタばかりしゃべっているので、栄養不足になっていることがうかがえます。

小学生、中学生のダイエットが健康に良くないことは以前の記事でも書いていますが、栄養学に関する知識のない人がダイエットをすると、クワシオルコルを発症し、長引くと死につながる病気を併発する恐れがありますので、たいへん危険です。後進国の子供が発症すると思われがちですが、先進国の大人でも発症する恐れがあります。標準体型の人が行う下手なダイエットは命取りなのです。

ダイエットをしている、体重を気にして食事を抜かす人で、おなかがぽっこりしている人はむしろ食べたほうがおなかがすっきりします。きちんとご飯を食べましょう。お菓子ではなく、おかず、ご飯を食べることが重要です。油脂も体を作るのには必要ですから、毛嫌いせずに、好き嫌いなく、まんべんなく食べることが重要です。

ダイエットをしていない人も心配

また、深刻度がやや下がるものの、あまり太っていないけれどおなかがぽっこり出ている人が気にしたいのは「内臓脂肪」です。いわゆるメタボリックシンドローム、メタボ体型といった単語が世にあふれているのも、この内臓脂肪の怖さゆえです。

世の中では皮下脂肪が悪とされがちですが、むしろ内臓脂肪が糖尿病、血栓症、動脈硬化、高血圧症などの病気のリスクを上げます。

(糖尿病の原因は、内臓脂肪が多く作る悪玉物質の一つ、腫瘍壊死因子=TNF-αと考えられています。本来、腫瘍をはじめとする悪性細胞を攻撃しますが、不必要に分泌されると、体全体の細胞のインスリン耐性を高めてしまい、糖尿病の原因になりがちです。また、内臓脂肪はPAI-1という血栓を作り易くする物質も産生し、動脈硬化を促進する物質や血圧の上昇を来す物質も産生しています)


こういう人はよくおなかが出てきたから腹筋!と考えますが、実は内臓脂肪に聞くのは有酸素運動です。

男女問わず、中程度~高負荷の有酸素運動を行ったグループに内臓脂肪減少効果がみられた。(この論文が引用する調査結果とあわせてみると、女性はどちらかというと中程度の負荷がかかる有酸素運動のほうが合っていて、男性はどちらかというと高負荷の有酸素運動のほうが合っている模様。負荷を上げれば上げるだけ減るのではないことに注意) Vissers D, et al., "The effect of exercise on visceral adipose tissue in overweight adults: a systematic review and meta-analysis." PLoS One. 2013;8(2):e56415. doi: 10.1371/journal.pone.0056415. Epub 2013 Feb 8.

 だいたい、一日15分以上、60分以下くらい(1回15分を分けて行ってもよい)、週に3~5回、12週間程度で目立った内臓脂肪の減少がみられるようです。また、トレーニングの時間が長ければ長いほど減少するわけではないようなので、無理して1時間走る必要もないかと。

忙しい人向けの運動としては:

  • 15分の踏み台昇降を1日に二回(朝食を食べない人は、歯を磨きながら、ひげをそりながら、ニュースを見ながらと朝にながら運動をするのがお勧めだが、朝ごはんを食べる人は満腹で運動をすると気持ち悪くなるので、昼休みの食前にこっそり非常階段で行うのがおすすめ)
  •  OR 週に3回、プールに通ってクロール
  •  OR 背負うタイプのカバンに変えて、帰宅するときに遠い駅で降りて靴を履き換え、ランニングで帰宅(速く走る+軽いジョグを交互に)
  •  OR 歯ブラシ片手に一回20分以上かかる徹底的なふろ掃除または台所掃除を週に4回
  •  OR 週に4回 掃除機とモップをかけて掃除(カーペットの場合はコロコロクリーナー)

というのがいいかと思います。(朝一番のランニングは心臓に負担をかけてしまい、メタボ体型の方には不向きです。)

 

長くなったので、ほかのタイプの上半身痩せ方法は別記事で!