愛され女子の作り方

ありのままの自分=愛され女子への近道。でも、ありのままって?ダイエット、美容、健康、心理など、私なりの「ありのまま」を追究していきます。

適正体重と適正体脂肪量

鯨はとても体脂肪が多い生き物ですし、カンガルーはとても体脂肪が少ない生き物です。体重も、鯨のほうが重いです。しかも、鯨やカンガルーと言った生物の種類によって大きな違いがあるうえに、同じ種類の生き物でも個体差があります。そのため、どの個体を調べても、全く同じ量の体脂肪を持った鯨もいませんし、カンガルーも個体によって大きさが違います。

人間も同じことが言えます。

 

人によって顔や性格が違うように、体に蓄える脂肪量、適正体重は異なります。

この適正体重・適正脂肪量は、遺伝子という生まれ持った要素以外にも、胎児期、幼児期、思春期の環境によって左右されます。例として

胎児期、母親がダイエットをしていると、新生児体重が低くても、大人になってから体重が増えやすいとか(Godfrey KM, et al., "Epigenetic gene promoter methylation at birth is associated with child's later adiposity."  Diabetes. 2011 May;60(5):1528-34. doi: 10.2337/db10-0979. Epub 2011 Apr 6.)
完全母乳で少なくとも1年間育てていると子供が満腹感を感じやすくて肥満になりにくいとか(Brown A, Lee M. "Breastfeeding during the first year promotes satiety responsiveness in children aged 18-24 months."  Pediatr Obes. 2012 Oct;7(5):382-90. doi: 10.1111/j.2047-6310.2012.00071.x. Epub 2012 Aug 21.)よる2288


といったことが言えます。

つまり、生まれ持った体質+育った環境によって、適正体脂肪量、適正体重は決まっているため、ダイエットをしてもこれを下回ることは生物の現状維持機能に反していること(平たく言えば無理なこと)といえます。

「私は○○ちゃんより太っている!」と思うかもしれませんが、それは「あなたは○○ちゃんじゃないからしょうがない」です。「○○ちゃんみたいに細くなりたい!」と言う欲求に対しても「あなたは○○ちゃんじゃないから無理」という答えしか出てきません。そもそも、○○ちゃんと同じ体重になったからと言って、○○ちゃんと同じスタイルにはなれません。

ダイエットで成功した人は実在するか

適正体脂肪量、適正体重を上回っていた人が、健康的な生活を送って体重・体脂肪を落とすことは可能です。「すっごい太っていた人が普通の体型になった芸能人・友人」はいっぱい見ていると思います。ですが、「ちょいぽちゃの人がダイエットをした結果、痩せたけれどすぐに戻ったOR余計に太った芸能人・友人」というのもいっぱい見ているのではないでしょうか。

生活に支障がないくらいの体重の人がダイエットをするとどうなるのか。一時的に体重は減るかもしれませんが、結局元の体重に戻ります。

半年間、体重を維持し続けている被験者に対し、無理やり高カロリー食を与えた結果、体重が1割増えたとしても、体の代謝量(消費カロリー)が15%ほど増加した→つまり、余分な体重を落とそうと体が消費カロリーを増やした。そして、同じ被験者に対し、食事の量を減らし、前の体重の1割減の状態にしたところ、体の代謝量は15%ほど低下した。→つまり、エネルギー不足の体がこれ以上体重が落ちないように、消費カロリーを減らした。(Leibel, R L, et al., "Changes in Energy Expenditure Resulting from altered Body Weight."  New England Journal of Medicine 332 (1995):621-28.

健康な人がダイエットをすると不健康になる

身長が156センチ、体重が60キロの女性で、自分が太っているんじゃないかと不安になる人もいるでしょう。ですが、それがその人の適正体重かもしれません。ダイエットをして抗ったとしても、結局数か月後にはまた60キロに戻ってくるでしょう。

代謝量が落ち、消費カロリーが減って、運動をどんなにしても筋肉量が減るばかりの状態になると、ダイエット食を続けても、運動をしても、体重が落ちなくなります(いわゆる停滞期になります)。どうにもならないくらいの食欲がわいてきて、気が付いたらドカ食いしていた・・・というのも、現状維持機能の影響で、つまり生命維持のために起きている現象です。これに逆らってダイエットを続けると、体がいわゆる飢餓状態に陥り、どんなに少ない食事量でも体脂肪をため込もうとしてしまいます。

 

「美容体重じゃないから」、「理想体型じゃないから」、「知り合いの誰かより体重が重いから」、「なんとなく、みんながやっているから」

という理由で、十分健康な人がダイエットをしても、結局ダイエット前の体重に戻ってきます。時間とお金の無駄ですし、何より体を壊す可能性がある不健康な行為です。

「なんとなく体調がすぐれない気がする」等、体の不調を感じている人は、その人の今時点の体が、もともとの適正体重や適正体脂肪量からかけ離れている可能性があります。

→太りすぎかどうかは【チェック】太りすぎていませんか?【現状維持機能】
→痩せすぎかどうかは、【チェック】痩せすぎではありませんか?