愛され女子の作り方

ありのままの自分=愛され女子への近道。でも、ありのままって?ダイエット、美容、健康、心理など、私なりの「ありのまま」を追究していきます。

本当は怖いネットダイエット相談

ダイエットに行き詰って、インターネットの相談サイトを利用したことがある人は多いんじゃないでしょうか。

私自身が2007年から相談サイトをいろいろと見続けた結果からいうと、ダイエットの相談をするのは女性が多く、回答をするのは男性が多いです。

ですが、女性が男性の回答をうのみにするのは危険です男性は、女性とはまったく違う体脂肪の貯蔵メカニズムを持っているからです

そもそも、男性の体脂肪はかなり減らせます。生殖機能と無関係ですから、4%くらいに減らしても(冷え性の発症やけがをしやすいなどの弊害が出るとしても)、命に危険はありません。適正体脂肪量がもともと低いのです。

ですが、女性の場合、体脂肪から分泌される女性ホルモンも重要で、「子供を妊娠する性である」という理由からある程度エネルギーのたくわえ=体脂肪がないと、生殖機能を維持できなくなります。女性である、というだけで適正体脂肪量がもともと高くプログラミングされています。

 

具体的に話していきましょう。

男性の場合 

身長160センチの人が、90キロにまで太ってしまった場合、かなり短期間で体重を落とせます。
原始人レベルで考えると、男=狩りに行く生き物なので、食事の量が少なく、動きまくって当然ですから、遺伝子レベルで痩せやすいと考えられます(実際、有酸素運動と軽い食事制限を併用すると、軽い肥満の男性はほぼ皮下脂肪のみが落ちます:Pavlou KN, Steefe WP, Lerman RH, Burrows BA. "Effects of dieting and exercise on lean body mass, oxygen uptake and strength."" Med Sci Sports Exerc 1985; 17:466-71.)。しかも、その人の適正体脂肪量が6キロだとして、太った結果30キロに増えているとすれば、90キロのうちの24キロはその人にとって余分な体脂肪になります。つまり、24キロは簡単に落とせます

筋肉量も体重が減るだけで(負荷が減った関係で)自然に落ちていくので、1年で30キロくらいを落として維持するのは簡単です

運動と性別の比較:10週間のトレーニング(有酸素グループ、無酸素グループに分けた)を男女に行わせ、結果を比較すると、有酸素運動を行った男性、筋トレを行った男性のほうが、どんな運動を行った女性よりも皮下脂肪が多く減少した。Donges CE, Duffield R. "Effects of resistance or aerobic exercise training on total and regional body composition in sedentary overweight middle-aged adults." Appl Physiol Nutr Metab. 2012 Jun;37(3):499-509. doi: 10.1139/h2012-006. Epub 2012 Apr 9.

女性の場合

ですが、女性の場合、同じように身長160センチの人が90キロまで太ってしまったとしても、ダイエットではなかなか落ちません。原始人レベルで考えると、女=洞窟で待っている、子育てをしている生き物なので、食事の量が少なく、動きまくっているのはよほどの大飢饉=かなりの異常事態です。その異常事態に対応するために、消費カロリーの多い筋肉を体は減らそうとします(女性が有酸素運動と食事制限を行うと、筋肉から落ちていきやすいです)。

しかも、この人の適正脂肪量が16キロ程度だとして、90キロ時点で体脂肪量が30キロに増えていても、余分な脂肪量は14キロ。これを短期間で落とそうとすると、「飢餓状態ですね!」と体が認識してしまい、余計に脂肪を蓄えようとしてしまいます。

もし、食事制限をほとんどせず、運動のみで、ゆっくりと時間をかけて(比較的苦労なく)皮下脂肪が14キロ落ちたとしましょう。体重は76キロになります。身長160センチの女性は体重76キロではだいたい満足しません。体脂肪が減った関係で負荷が減って筋肉も減っていく+現状維持機能の働きによって、徐々に適正体重に戻っていくはずなのに、無理をして「もっと痩せよう」「もっとダイエットをがんばろう」と努力をしてしまいます。

 

女性がネットでアドバイスを求めると

そして、この女性は「どうしたらもっと痩せられますか?」とインターネットで相談します。1年間で30キロを落とした男性は、自分の実体験に基づいて「もっと運動をして、食べる量をもっと減らしましょう」とアドバイスをします(事実、成功していますから)。

ですが、この男性の言う通りにしても、女性は痩せない・・・あるいは痩せてもリバウンドしやすい状態になってしまいます。なぜなら、彼のダイエット方法は男性にとって有効でも、女性にとって「食糧不足!運動過多!飢餓状態!!」という警告が体に出てしまうものだからです。

皮下脂肪を中心に体重を落とせたのなら(つまり、「結構痩せたけれど、身長に比べてまだまだ体重が重い気がする」と感じる時点で)、もう後は自分の現状維持機能に任せて気楽に生きていくのが一番なのに、下手に無理をしてしまうことでダイエットに失敗した状態になってしまうのです。

もう一つの落とし穴

私が思うのは、女性が「ダイエットをしたい」と思う体重は、男性が「ダイエットをしたい」と思う体重よりもかなり低いときです。

知恵袋やOK wave、教えてgooなどを見ていて思ったのは、身長160センチの女性は、だいたい55キロ~60キロあたりで「ダイエットをしたい」と相談をするということです。もともと40キロ台だったのに、部活をやめてから急に太った!とか、友人と比べて太いから痩せたい!という、10代や20代前半の人が多い気がします。

 

ですが、部活中の体重はおそらく「適正体重を下回っていただけ」なんだと思います。そして、友人より重いのは、「適正体重が違うだけ」なんでしょう。というか、そもそも中学生や高校生の女子はダイエットをしてはいけません。

 

つまり、適正体重にあるのに、あるいは適正体重より数キロ上回っているだけなのに、「適正体重を大幅に上回っていた男性」のダイエット成功体験を真似してしまうことで、逆に太りやすい状況を自分で作り出してしまうんです「太るメカニズム」「ダイエットで痩せない人OR太った人必読」など参照。

 

女性は、男性のダイエット成功体験を無視しましょう。体質が違う、適正体脂肪量が違う生き物が、あなたに合うアドバイスをしてくれるわけがないんです。